帯地COLLECTION 小出松寿作 『菊菱』

京都老舗西陣織の機元による袋帯を用いたお衣装は、しっとりとしたシルクの光沢と繊細な織りが美しく、お柄には吉兆を意味する瑞祥文である伝統的な菊菱文様を織りなしています。
高貴の象徴である菊は、長寿や繁栄、気品を意味し、菱柄と共に色とりどりに織り込まれ格調高いお衣装です。

お顔は頭師・市川伯英による当店別誂品。
口紅を淡い珊瑚色で口紅とアイシャドウを仕上げ、桃色のお紐をあしらい、手描の紅白梅のつげ櫛を添え古典的でありながらも丸みのある柔らかな表情が愛らしさと気品を感じさせます。お髪にはシルクを用い、自然な艶が衣裳の華やかさと調和し、全体の愛らしさを引き立てています。

お雛様の手は手足師・澤野正による「練り手」です。一部のお雛様にしか用いられないこの練り手は、桐の木の芯に針金を挿し込み、胡粉を幾重にも塗り重ねて仕上げる伝統的な技法で作られます。指先を自然に曲げることができ、しなやかで生き生きとした表情を生み出します。胡粉を重ねることで生まれる柔らかな質感と、ふっくらと温もりと多幸感を感じさせる造形が特徴で、まるで命が宿っているかのような美しさを放ちます。

内閣総理大臣賞を受賞したお屏風は、たもの木目にシャンパンゴールド色のシルクを用い、桜や藤の花を手描きで描き上げました。春らしい上品な色彩と高級感のある素材感が、おひな様の華やかで愛らしい雰囲気を引き立てます。

お道具には銘木のたも製の伝統的なお貝桶を添え、桜の手描き装飾を施してございます。
古来よりお貝桶にはお嬢様の幸せや健康を願う意味が込められています。

お雪洞は木目に和紙を用いたシンプルながらも品のあるお造りで、柔らかな灯りが優美なお顔を照らします。

飾り花には駿河の伝統工芸品である竹細工の紅白梅を使用。
竹を細かくさいて丸ひごを作り、竹を曲げて輪にしたものに丸ひごを通す穴をあけ、一つ一つ丸ひごを差し込みながら形づくっていきます。職人の丁寧な技が感じられる逸品で、添えることでお雛飾りをより格式高く感じさせます。
紅梅は生命力や愛情を、白梅は清らかさや誠実さを象徴し、春の訪れとともにお祝いの席を華やかに彩ります。

お子様の健やかな成長と幸福を願い、伝統と匠の技が調和した格調高いお雛飾りです。

幅75cm/奥行38cm/高さ38cm
※お名前旗、お祝着については特典対象外